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国民健康保険税水準の統一について
保険税水準の県内統一に向けて取り組んでいます
埼玉県および県内市町村では、「国民皆保険制度」を支える国民健康保険を将来にわたり安定して維持していくため、国の方針に基づき、県内のどこに住んでいても同じ世帯構成・所得であれば同じ国民健康保険税(以下「保険税」)となるよう、保険税水準の統一を目指して取り組んでいます。
市でも、他の県内市町村と同様、保険税水準の統一に向けて取り組んでおり、2026年(令和8年)4月17日には「戸田市国民健康保険運営協議会」から市長へ「保険税の税率改正」に係る答申書が提出されました。市では、この答申をもとに、今後の対応についてさらに協議を進めていきます。
国民健康保険とは
日本では、病気や怪我をした際の経済的負担を軽減し、安心して治療が受けられるよう、全ての方がいずれかの医療保険に加入する「国民皆保険制度」をとっています。国民健康保険(以下「国保」)も医療保険のひとつであり、被用者保険の加入者等を除く75歳未満の全ての方を被保険者としています。
国保制度の現状
国保制度は、他の医療保険と比較して年齢構成が高く、医療費水準が高いという特徴があります。また、被保険者数は減少しているにもかかわらず、1人当たりの医療費が増加する一方で、被保険者の所得水準が低く、国保税の負担が重くなってしまうという問題を抱えています。
国保制度創設当時との国保被保険者数の比較
国保制度は、制度創設時においては農林水産業者及び自営業者が多くを占めていましたが、ほかの医療保険に属さないすべての人を被保険者としているため、高齢化や産業構造の変化、医療保険制度の改正などの影響を受けてきました。制度創設当時と比較すると高齢者の割合が増加するとともに、農林水産業者及び自営業者の割合が減少し、年金受給者などの無職者の割合が増加しています。
(引用)国民健康保険中央会発行「国保のすがた」
国保・協会けんぽ・健保組合の被保険者数等の比較
国保は他の健康保険制度と比較すると、加入者の平均年齢が高く、1人当たりの医療費水準が高いほか、所得額に対する保険料負担も高くなっています。

(引用)国民健康保険中央会発行「国保のすがた」
国保制度の課題と取り組み
国保制度の課題と国の取り組み
全国的に国保財政が厳しい状況の中、下記の国保制度の課題も踏まえ、2018年度(平成30年度)の国の制度改正により、各市町村ごとに運営していた国保は、都道府県と市町村が共同で運営することになりました。都道府県は財政運営の主体となって、医療費の全額を都道府県が負担し、市町村は「医療費に見合った納付金」を都道府県に納める仕組みに変わりました。また、国は「保険料水準統一加速化プラン」において、都道府県内の保険料水準の完全統一を目指すことを明記しました。現在、全国の多くの市町村で国保税率改正の取り組みが行われています。

(参考)国ホームページ「国民健康保険制度における改革について」
(参考)国ホームページ「保険料水準統一加速化プラン」(PDF)
一般会計からの法定外繰入
国保税の収入不足を補うため「一般会計からの法定外繰入」を行わざるを得ない状況にある市町村が本市を含め多数あります。「一般会計からの法定外繰入」とは国保の歳入不足を補うため、法律で決められた以外の目的で、一般会計から国保特別会計に資金を繰り入れるもので、事実上の赤字であり国保制度での課題の一つとなります。
(出典)財政制度等審議会資料
医療費や納付金の仕組み
県は、市が保険給付に必要となる費用を全額交付しています。県はその費用をまかなうため、市から納付金を徴収します。
納付金は、県内の保険給付費の見込みを各市町村の被保険者の所得などに応じて按分し、決定されています。

埼玉県の取り組み
県が策定した「埼玉県国民健康保険運営方針(第1期)」で、国保特別会計の収支を均衡させることとして、2023年度(令和5年度)までに一般会計からの法定外繰入金を解消することが明記されました。また、「埼玉県国民健康保険運営方針(第2・3期)」では、県内の多くの市町村の税率が、県が示す市町村標準保険税率(注釈1)を下回っていたため、2027年度(令和9年度)に保険税水準の「準統一」、2030年度(令和12年度)に「完全統一」することとして明記されました。
埼玉県国民健康保険運営方針

(注釈1)県が定める算定方式として、保険税に係る市町村間の収納率格差を加味して毎年度提示される各市町村の保険税率のことです。
県内の保険税水準の統一に向けた主な取り組み

全国の動向
他都道府県の対応状況
他都道府県でも、保険税水準の統一に向けた取り組みを行っております。
保険税水準の統一に向けた各都道府県での対応状況 [PDFファイル/3.16MB]
(出典)第205回厚生労働省社会保障審議会医療保険部会資料
国保制度改善強化全国大会での国への要望
2025年(令和7年)11月14日に開催された国保制度改善強化全国大会にて、全国の市町村長をはじめ国保関係者から国への要望が行われました。
要望の内容は以下のホームページを参照してください。なお、本市保険年金課職員も参加しました。
(参考)公益財団法人国民健康保険中央会ホームページ「国保制度改善強化全国大会」
戸田市の現状
戸田市国民健康保険における被保険者数、被保険者1人当たり医療費、国保税収入額及び納付金額の推移については以下のとおりです。





一般会計からの法定外繰入
戸田市においては、会社員などが加入する被用者保険の適用範囲の拡大などにより国保被保険者数は減少していますが、医療の高度化と国保被保険者の高齢化などを背景に1人当たりの医療費が年々増加しています。そのため、市から県への納付金も増加傾向にあり、一般会計から法定外繰入を行う状況が続いています。なお、令和6年度の法定外繰入額は約3億円でした。

戸田市の取組
保険税率の改正経緯
戸田市では国保財政の安定化を図るため、2018年度(平成30年度)以降3回の税率改正を行っております。なお、令和8年度からは子ども・子育て支援金制度の創設に伴い、子育て支援分を新たに徴収することとなっております。

市町村標準税率との乖離
戸田市の2026年度(令和8年度)の現行税率と埼玉県の算定した市町村標準税率は以下のとおりです。なお、2026年度(令和8年度)から徴収する子育て支援分に関しては市町村標準税率どおりの税率としましたので以下の表には記載しておりません。

戸田市の現行の税率は上記のとおりとなっておりますが、戸田市の現行の税率と埼玉県の算定した市町村標準税率は上記のとおりで、その差については以下のとおりとなります。

上の表のとおり「(A)戸田市の現行税率」と「(B)市町村標準税率」には乖離があり、このことが一般会計からの繰入を行わざるを得ないことの大きな理由となっております。また、埼玉県は第3期運営方針において令和9年度には埼玉県内の市町村が市町村標準税率に合わせることを目標としています。
戸田市国民健康保険運営協議会での協議・経過
戸田市国民健康保険運営協議会とは(以下「協議会」)
市の国保の運営に関して、市長から意見を求めた際に回答(市長からの答申)を行う市の諮問機関です。委員は被保険者代表4名、国民健康保険医・保険薬剤師代表4名、公益代表4名、被用者保険等保険者代表3名の計15名で構成されています。
(1)市長から協議会への諮問
令和7年度第2回協議会にて市長から協議会に対して、埼玉県第3期運営方針の内容及び現状の戸田市の標準税率との乖離も踏まえた、今後の戸田市保険税の税率改正について意見を伺うべく、諮問を行いました。
(2)協議会での協議
協議会では以下のとおり税率改正に係る具体的な協議を行いました。
第2回協議会(2025年(令和7年)12月18日)
- 「戸田市保険税の税率改正」について、市長から協議会に諮問
- 答申内容協議
第3回協議会(2026年(令和8年)1月23日)
- 答申内容協議(保険税率の統一による市民への影響などについて)
第4回協議会(2026年(令和8年)3月6日)
- 答申内容協議(市長からの諮問に対する答申案について)、決定
(3)協議会から市長への答申
前述のとおり協議会において慎重に議論・協議を行った結果、2026年(令和8年)4月17日の令和8年度第1回協議会にて協議会から市長に答申書が提出されました。
(以下が主な答申内容)

医療費の適正化に向けて
今後も医療費の増加が見込まれます。いつまでも安心して医療が受けられるよう、国保制度の安定的な制度運営にご理解をいただきますようお願いします。年1回の特定検診の受診やジェネリック医薬品の活用のほか、日ごろから健康の維持と医療機関の適正受診を心がけ、医療費の適正化へのご協力をお願いします。