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広報戸田市 2026年3月号

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市民医療センター 山口 祐美(やまぐち ゆみ)医師

近年、医療技術の進歩により、突然死(予期せず発症し、24時間以内に死亡すること)は減少しています。その結果、死を前にして、患者自身で「どういった治療や療養を受けたいか」考える時間を持てるようになってきました。そこで生まれたのが「ACP」という考え方です。ACPは、今後の治療・療養について本人とご家族、医療従事者があらかじめ話し合うプロセスのことです。ACPの本質は“繰り返し行うオープン・ダイアローグ(開かれた対話)”、すなわち、患者の意思を尊重し、対話を繰り返すことにあります。

厚労省の「人生の最終段階における意識調査」では「水分が取れなくなったときに点滴を希望する」割合は6割と比較的多いものの、「食事がとれないときに中心静脈栄養や経鼻栄養、胃ろうを希望する」割合は1~2割で少ないと報告されています。「延命は希望しない」と表明されている方に対しても、これらの処置が本当に延命にあたるのか、治療の一環として必要な処置なのかは、その時々の状況によって異なるため、繰り返し相談していく必要があります。

ACPについて考えることは、「自分がどう生きたいか」を考えることにつながっています。自分や家族のことを、一度考えて話し合ってみると新しい発見があるかもしれません。