第49回 市長の全力!まち取材
ピッツェリアオオサキ本店(株式会社大崎)
所在地:下戸田2-24-23
1959年創業で、地域密着の建材業を営む。2009年にピッツェリアオオサキ本店を開いて以来、「住」と「食」を両翼に事業を展開している。同店は埼玉県で第一号の「真のナポリピッツァ協会認定店」となった。飲食店を開業したい人を対象に、コンサルティングも手掛ける。
(注釈)「大崎」の「崎」の字は、正しくは「たつさき」です。
世代を超えて続く地域密着の事業
薪窯で焼き上げるナポリピッツァなど、本格的なイタリア料理を提供する「ピッツェリアオオサキ」本店を取材しました。料理長の六ろっ本ぽん木ぎ 雅まさ晴はるさんは、株式会社大崎の取締役です。同社は県内に4つの飲食店(注釈参照)を持っており、冷凍ピッツァやドルチェを製造しネット通販で販売する「カーサディオオサキ」も運営しています。
創業67周年の歴史ある同社にとって実は、飲食事業は新規事業です。六本木さんの曽祖父が営む瓦屋から始まり、建設資材や造園、エクステリア(屋外の構造物)事業を経て、2009年にピッツェリアオオサキ本店をオープンしました。飲食事業を始めたのは、六本木さんがイタリアのナポリを訪れ「そこで食べたピッツァが衝撃的においしくて、日本でこの店をやりたいと思った」のがきっかけです。「曽祖父が薪窯で瓦を焼いて、建設業を始めた祖父はミキサーでセメントを練っていた。今、僕がミキサーで生地をこねて、薪窯でピッツァを焼いています」と笑いながら語ります。
(注釈)2025年7月17日時点の情報です。
ピッツァづくり体験で焼き上げたマルゲリータ
食を通じて地域の皆さんの笑顔の分母を増やす
ピッツェリアオオサキが何より大切にしているのは「地域とのつながり」です。公民館で年2回開催している市民向けイタリア料理教室は、毎回定員の十数倍もの応募が寄せられるほどの人気ぶり。ボランティア活動にも熱心で、障害のある子どもがいる家庭やひとり親家庭など、なかなか外食しづらい方のために、キッチンカーを出してピッツァを配っています。「小さいころからゆかりのある戸田市で、今後も事業を展開していきたい」と話す六本木さん。もちろん、店を訪れたお客さんへのおもてなしにも配慮を欠かしません。「料理、接客、店の雰囲気、クレンリネスなど全てに力を注いでいます。お客様が喜んでいる姿を見ることが一番幸せなので、今後もすてきなお食事の時間を提供し、皆さんの笑顔の分母を増やしていけたら」と力強く語っていました。
インテリアにもこだわりが詰まっています。
ピッツァづくりでマルゲリータに挑戦!生地の形を整え、トマトソースとチーズ、バジルをトッピングし、オリーブオイルを回しかけます。窯に入れる作業は、情熱と勢いがコツ。自分でつくった分、おいしさも倍増して感じられました。
株式会社大崎は、外構工事やガーデニング、屋根工事なども手掛けています。店舗はもともとショールームだったものを改修。緑に包まれたテラス席は、六本木さんの姉で同社取締役の石川 由馨(いしかわ ゆか)さんが植栽や調度品も含めて設計しています。
取材を終えて
株式会社大崎は「飲食業でお客様を笑顔にする」と掲げています。お客さんがすてきな時間を過ごせるよう、細やかで丁寧な心配りをする六本木さんの「笑顔の分母を増やしていく」というお話が印象的でした。市内外の皆さんから広く愛される店が戸田にあるということは、市にとっても大きな財産だと思います。同社は、商工会や青年会議所を通じた横のつながりも大切にしています。さらなる飛躍に期待したいと思います。
ピッツェリアオオサキ(株式会社大崎)さん、ご協力ありがとうございました!