このページの本文へ移動
ページの先頭です。
トップページ > 分類からさがす > 観光・文化・スポーツ > 郷土博物館 > 施設・刊行物 > 戸田の伝説 第一話

本文


戸田の伝説 第一話

掲載日:2020年4月24日更新

八まんさまの鐘

美女木の八まんさまには、県の文化ざいになっている大きな銅のつりがねがあります。
いい伝えによれば、今から七百数十年も前の建保年間(鎌倉時代)のこと、この神社の南のほうに大きな池があって、あるとき、風もないのに波がさわがしく、池の底からは、「かみなり」のようなものすごい音がひびき出しました。
 

人びとは、何事かとおどろいて集まってきましたが、ますますひどくなるばかりで、どうすることもできませんでした。このようなことがいく日もつづきましたので、人びとはみんな心配して、夜も眠れないほどでした。
ある日、たまたま旅のお坊さんが通りかかりましたので、村の人がこのことを話しますと、お坊さんは、「それはお気の毒に」と、すぐ熱心におがんでくださいました。
おがんでおりますと、そのうちだんだんと、波も音も静かになってきました。人びともいっしょになっておがんでおりましたが、ふと顔をあげて見ると、水の上に何やら浮かんでいるものがあります。
何だろうと大さわぎになりました。
 

勇気のある人が、それに綱をつけましたので、みんなしてこれを丘に引きよせようとしますが、なんとしてもうごきません。そこで、また、おがんでもらいましたところ、今度は、らくらくと引きよせることができました。見ると、りっぱな大きいつりがねです。
そこで人びとが、どんな音がするかとためしについてみると・・・・・・
八まんへいこうー
八まんへいこいうー
と聞こえました。信心深い人びとは、「きっと龍宮のおとひめ様から八まんさまへのおくり物なのだろう」と、早速これを美女木の八まんさまへ納めました。
ところがふしぎなことに、その後、この鐘をつきますとそのたびに大水が出て、人びとが困りましたので、それからは「水鐘」といって恐れ、だれもつくことをしなくなりました。
今もこの鐘は、けっしてついてはいけないといわれています。

youtube動画

【戸田の伝説】第一話「八まんさまの鐘」

ご意見をお聞かせください
お求めの情報が十分掲載されていましたか?
掲載情報について
ページの構成や内容、表現は分かりやすいものでしたか?
ページ構成、内容について
この情報をすぐに見つけることができましたか?
情報の見つけやすさ
(注釈1)いただいたご意見は、より分かりやすく役に立つホームページとするために参考にさせていただきますので、ご協力をお願いします。
(注釈2)ブラウザでCookie(クッキー)が使用できる設定になっていない、または、ブラウザがCookie(クッキー)に対応していない場合はご利用頂けません。

ページトップへ