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広報戸田市 2025年12月号

report 蕨戸田衛生センターの火災を受けて 市民の皆さんへ大切なお願いがあります

市内のごみ処理施設である蕨戸田衛生センターで、今年7月に火災が発生しました。施設の現状と、市民の皆さんにご協力いただきたいことを市長からお伝えします。

焼却施設は現在も停止しています

2025年7月12日(土曜日)正午頃に火災が発生。現場は黒煙に包まれ鎮火まで約1日を要しましたが、幸いにもけが人はいませんでした。しかし、市内ごみ回収は一時停止となり、市民の皆さんにはご不便をおかけしました。

火元は粗大ごみ処理施設地下1階のベルトコンベヤー付近とみられ、1階を含む広範囲の設備が焼損・溶解し、電源や排気設備も故障しました。現在も施設は使用できないため、周辺自治体や民間処理場に処理を依頼しています。

火災直後は、金属類が熔け落ちており、火の勢いのすさまじさを感じました

「ごみの減量化」をお願いします

火災により、ごみ処理の委託や施設復旧に多額の費用が見込まれ、特に他自治体などへのごみ処理委託費は全体の約4割を占めます。この費用を削減するためには、市民の皆さんによる「ごみの減量化」が不可欠です。

市は蕨市と共に特別交付税などを活用し、財政負担の軽減に努めていますが、皆さんには引き続き「ごみの減量化」へのご協力をお願いします。

火災によって今後必要となる費用(概算)

他自治体などへのごみ処理委託費用 2025年7月17日から委託している、他自治体や民間処理場での処理委託費 約18億円
(注釈)この金額の内、戸田市と蕨市で一定割合の金額を負担
火災復旧に係る委託費用 施設の仮設電源の整備や、建物の火害調査費など 約2億円
(注釈)この金額の内、戸田市と蕨市で一定割合の金額を負担
火災復旧に係る工事費用 火災で焼失した電気や機器の補修費など 約21億円
(注釈)この金額の内、戸田市と蕨市で一定割合の金額を負担

リチウムイオン電池を正しく分別しましょう

全国でリチウムイオン電池が原因とされる火災が後を絶ちません。今回の火災原因は不明ですが、リチウムイオン電池が原因である可能性は捨てきれません。特に膨張・損傷した電池は破砕時に発火する危険性が高いため、再発防止へ向けた分別の徹底が必要です。

不燃ごみの仕分け作業に参加した際は、ハンディファンやモバイルバッテリーなどの混入が多く見つかり、正しく分別する大切さを改めて痛感しました。

(注釈)2024年度の調査では、市内の粗大ごみと不燃ごみの約2,070トンの中から約1トンのリチウムイオン電池を含む二次電池が回収されました

人の手で不燃ごみの山をかき分け、危険物を除去します

稼働再開は2026年3月を予定しています

火災により、火元の粗大ごみ処理施設や各施設の電源設備が損傷しました。し尿処理施設やリサイクルプラザの電源は既に復旧していますが、ごみの焼却施設と粗大ごみ処理施設は現在も稼働していません[2025年11月時点]。なお、ごみの焼却施設の稼働再開は2026年3月を予定しています。