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広報戸田市 2023年3月号

戸田市立市民医療センター 小児科 ぐんしん よし

コロナ禍となって約3年が経過しますが、子どもたちにとっては、心理的ストレスや活動量の低下、運動不足、スマホ・ゲームなどのスクリーンタイムの増加など生活様式が変化し、心身にさまざまな不調をきたしやすい状況が続いています。

そのひとつに睡眠障害があります。特に睡眠時間帯の後ろへのずれ(睡眠相の後退)はすべての子どもたちに起こりやすい状況となっており、朝起きづらいなどの症状がみられる起立性調節障害などの心身症や神経発達症(発達障害)の随伴症状としても増加している傾向があります(起立性調節障害については2022年1月号に記載)。

対策としては、子どもたちの夜のスマホやゲームの時間を制限する、静かな環境を保つなど睡眠環境を整える、午前中から外の光を浴びるようにするなど、生活リズムの調整が大切です。どうしても改善しない場合には睡眠リズムを整える薬物治療も効果的です。

子どもの睡眠についてお困りの場合には医療機関に相談することをおすすめします。当センター小児科でも、起立性調節障害や睡眠障害などの専門的な診断や治療を行っています。