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広報戸田市 2021年6月号

 多くの人が医療施設でX線撮影の検査を受けたことがあるのではないでしょうか?

 以前のX線撮影は、X線を照射して人体を透過してきたX線をフィルムで受け止め、それを現像して写真にしていました。現在はフィルムがX線エネルギーを画像に変換できるパネルへと置き換わり、モニター上にデジタル画像として表示される方法が主流となっています。

 今回のコラムでは、医療で用いられる画像のデジタル化について紹介します。撮影されたデジタル画像はデータを管理保存するコンピュータへ送られます。その後、診察室や病棟の電子カルテで瞬時に見ることができます。画像はいつでも参照できるため、過去画像との比較を容易に行うことも可能です。これらがデジタル化の大きなメリットとなっています。

 また、デジタル画像は撮影後の処理が可能なことから、フィルム使用時と比べX線撮影の被ばく線量を抑えられます。現在の検診などで用いられる胸部X線撮影1回の被ばく線量は、飛行機に乗って東京とニューヨークを往復したときの被ばく線量より低いとされています。

 最近デジタルという言葉が注目されていますが、医療施設でもデジタル化が進んでいます。