市内には、先人たちから受け継がれてきたたくさんの文化財があります。文化財は地域の長い歴史の中で生まれ、育まれ、今日の世代に守り伝えられてきた市民共有の財産です。ここでは、市の指定文化財のうち、市民の皆さんが保持者となって未来につないでいる無形民俗文化財を紹介します。皆さんも文化財を学ぶことで、市の文化を未来に継承しませんか。
沖内囃子 7月
沖内囃子は、新曽の沖内町会に伝わる祭り囃子で、庶民の娯楽として発展してきました。戦前は囃子ができなければ沖内の人間ではないという風潮があるほど盛んなものでした。沖内囃子の曲目は
- えんば
- 屋台
- 鎌倉・四丁目
- 天王昇殿
また、かつては神楽も行われており、今でも「もどき」のお面を付ける、オカメ・オオワライ・ヒョットコ・キツネ・太神楽のシシの踊りが残されています。毎年7月中旬のお祭りで一般公開されます。
沖内囃子保存会会長
「市の文化財として、次の世代にも残していきたいと思っています。毎月第2、第4水曜日に沖内会館で稽古をしているほか、SNSもやっていますので見てください。」
下戸田ささら獅子舞 7月・10月
ささら獅子舞は、下戸田で伝承されている獅子舞です。
獅子舞は、男獅子・中獅子・小獅子の一人立ち三頭獅子舞で、花笠、御幣・太刀・蛇などの採物、締太鼓・笛などの楽器により構成されます。毎年、下戸田氷川神社の夏祭り(7月)と秋祭り(10月)に、疫病退散・五穀豊穣を祈願して奉納され、夏祭りには氏子約五百軒を祈祷舞いして歩き、秋祭りでは氷川神社・神明神社・稲荷神社に対する奉納舞を行います。
下戸田ささら獅子舞保存会会長
「毎週水曜日午後7時から東部福祉センターで練習しています。興味のある人は、ぜひ見に来てください。」
新曽下町観音経 毎月17日
観音経は、観世音菩薩の掛軸を掲げ、締太鼓と大太鼓のリズムに乗せて、一斉に観音経や般若心経を唱えるものです。市内では、江戸時代の寛政年間には既に行われており、戦前までは市内のほぼ全域で行われ、太鼓の打ち方も各地区で異なっているなど特色豊かでしたが、現在継承されているのは新曽地区の新曽下町観音経のみとなっています。毎月17日(8月のみ23日)午後7時頃から新曽下町会館で講を結んでいます。
下町観音経保存会会長
「先人たちが残してきた貴重な文化財ですので、長く残していきたいと思っています。興味のある人は見学に来てください。」
埋蔵文化財最新発掘レポート
鍛冶谷・新田口遺跡第11次調査
2019年7月29日~9月30日に県選定遺跡の鍛冶谷・新田口遺跡で発掘調査を行い、古墳時代前期の周溝状遺構、竪穴建物などが発見されました。
前谷遺跡包蔵地が広がりました!
市で行った試掘調査の結果、上戸田2丁目27の範囲に埋蔵文化財が広がることが確認されたため、前谷遺跡包蔵地の範囲を変更しました。
埋蔵文化財包蔵地の範囲内で開発を行う際には、文化財保護法に基づき所定の手続きが必要です。
埋蔵文化財に関する手続きや今回の範囲変更など詳しくは、市ホームページ(https://www.city.toda.saitama.jp/site/bunkazai/kyo-syogaigaku-prop-maizo.html)をご覧ください。
文化財保護強調週間
毎年11月1日~7日は、「文化財保護強調週間」です。全国各地で文化財に親しみ、日本の歴史や文化に触れる行事が開催されます。文化財は、国民共有の財産です。出掛けるときは、各地で永らく護り伝えられてきた有形・無形文化財、天然記念物などのさまざまな文化財に注目してみてください。
史ある記マップでもっと歴史を知ろう
市の文化財に関する情報は、『史ある記マップ』に掲載しています。市役所3階生涯学習課、2階総合案内、戸田公園駅前行政センター、上戸田地域交流センター(あいパル)、市内各福祉センターで無料配布しています。
三都県普及連携事業公開セミナー『万葉のくらし』考古学から見る武蔵・相模のひとびと
費用無料
東京・神奈川・埼玉埋蔵文化財関係財団普及連携事業公開セミナーが市で初めて開催されます。
とき
2020年1月11日(土曜日)、午前10時
(注釈)受付:午前9時30分~
ところ
文化会館ホール
内容
万葉の時代の暮らしを、遺跡を発掘する専門家が分かりやすく講演します
講師
埼玉学園大学名誉教授 服藤 早苗さん、三都県埋蔵文化財関係財団職員
申込
2019年12月27日(金曜日)までに住所、氏名(ふりがな)、電話番号を電話(0493-39-5345)、メールまたは往復はがき(〒369-0108 熊谷市船木台4-4-1 公益財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団 三都県公開セミナー係)で
郷土博物館はただいま休館中
郷土博物館は、施設の長寿命化を図る大規模設備改修工事に伴い、2020年3月末(予定)まで休館しています。
休館中の図書館担当および郷土博物館担当の事務室は、障害者福祉会館3階(戸田市川岸2-4-8)に移転しています。