近年、毎年のように大きな災害が発生していますが、どこか他人事で実感が湧かないというのが本音かもしれません。しかし、突然起こるのが災害の怖さです。昨年は、戸田市でも避難情報が発令されるような規模の災害が発生しました。近い将来に起こることが予想されている首都直下地震のリスクもあります。家族で防災について話し合う機会を設け、災害を「我が事」として今一度、考えてみませんか。
首都直下地震が起こったら
最大震度6強が予想される首都直下地震が、今後30年以内に70%以上の確率で発生するといわれています。
どうなる!? もし震度6強の地震が起きたら…
- 這わないと動くことができなくなり、揺れで飛ばされることもある
- 固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる
- 耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものが多くなる
- 大きな地割れが生じたり、大規模な地すべりや山体の崩壊が発生することがある
「もしも」のときに慌てないために!指定避難所・指定緊急避難場所について確認しておきましょう
災害の規模によって、避難場所・避難所が開設されます。それぞれの仕組みについてあらかじめ知っておきましょう。
指定緊急避難場所(地震)
市内25カ所が地震の際の「指定緊急避難場所」に指定されています。地震の揺れで倒壊する建物や火災から逃れるための、広くてものが倒れてこない安全な場所です。
【主な開設場所】市内の小中学校の校庭、大きな公園の広い場所など
指定避難所
市内31カ所の公共施設が「指定避難所」に指定されています。避難所は、震災などにより家での生活が困難になった方が新しい住宅を確保するまで、一時的に生活する場所となります。
【主な開設場所】市内の小中学校の体育館、福祉センターなど
在宅避難
避難所では、狭い空間で多くの人と共同生活を送ることになります。女性や弱者を狙った犯罪が発生するケースもあります。普段から自宅の耐震化・家具の転倒防止など、地震への備えをしておき、揺れが落ち着いた後は、自宅に戻れる状況であれば、住み慣れた自宅での避難生活をおすすめします。
日頃からの準備が大切です! 避難時の持ち物をチェックしましょう
指定避難所にあるもの
食料・水・簡易トイレ・毛布など
避難時に持っていくもの
貴重品・携帯電話・非常食・おやつ・飲料水・着替え・ビニール袋(ゴミや着替えたものが入るサイズ)・常備薬・携帯ラジオ・充電器・防寒グッズ・メガネ・生理用品・紙おむつ・液体ミルクなど
避難時にあると便利なもの
ウェットティッシュ(赤ちゃんのおしりふき)・マスク・耳栓・使い捨てカイロ・軍手・座布団やヨガマット・延長コードなど
戸田市ハザードブックの最後にチェックリストがあります!ぜひご活用ください。
避難時のルールを守りましょう
災害の規模が大きくなるほど避難者は増加し、避難する期間も長期化します。市民以外に、仕事や遊びで戸田市に来た方なども避難者となることがあります。
- 指定避難所には、生活に必要になるものはなるべく持参してください
- 指定避難所には市職員や施設のスタッフもいますが、避難者が多くなるほど対応が難しくなります。全員が被災者です。避難所運営に積極的に取り組んでください
- 大規模な災害が発生すると、避難者を狙った犯罪が増加します。避難時には戸締まりや貴重品の管理に気を付けてください。また、女性や子ども単独での行動は控えましょう
戸田市の地震防災への取り組み(訓練)を紹介します
戸田市総合防災訓練
市内には46の自主防災会(町会・自治会)があります。毎年、各会では、地震や水害を想定して、独自の防災訓練を企画・実施しています。また、2017年から「指定避難所」となった市内の小中学校を会場として、市が主催の防災啓発イベントも同時開催しています。
災害対策本部訓練
首都直下地震の発生を想定し、災害時の市の役割を市役所全体で確認しています。
外国人防災訓練
市国際交流協会が、市内在住の外国人を対象に防災訓練を実施しています。危機管理防災課によるハザードマップの説明や、消防職員による119番の掛け方、救命講習などを行っています。