戸田市におけるAIの取り組み
これまでの取り組み
戸田市では、AIによる市民サービスの向上や行政事務を効率化のため活用することに取り組んでまいりました。現在までの取り組みは以下のとおりです。
AI総合案内サービス
戸田市では、市民の利便性の向上のため、人工知能(AI)技術を活用し、市民からのさまざまなお問い合わせに対して対話形式でAIが応答して必要な行政サービスを案内する「AI総合案内サービス」を行っています。
AI総合案内サービスは、パソコン・スマートフォン等からのテキスト入力による対話を通じ、子育て、引越し・住所変更の手続き、ごみの出し方、住民票や戸籍、各種書類の請求などのお問い合わせに対して、AIが会話形式で質問に応答し、回答結果は最終的に市公式ホームページに誘導することで、必要な行政サービスの内容や手続きを案内するものです。
これにより、市民からのお問い合わせに24時間対応できるようになるほか、AIと対話することで電話や窓口に出向くより気軽に必要な情報を探しやすくなるなどの効果が期待できるものです。
戸田市デジタル職員「さくうさ」が答えます。
AIを活用したクラウド型スマート窓口の共同システム開発事業
総務省では「自治体AI共同開発推進事業」の「地方公共団体におけるAI活用に関する調査研究」に係る実証グループの公募を行い、戸田市と川口市は共同で実証グループに採択されました。
概要は、AI チャットボットを活用しスマートフォン等から行政手続きを簡単に行える申請書作成支援システムを構築する。併せて、そのデータを庁内の情報システムと連携するデータベースに登録し、職員に代わってAIが申請情報の審査を行うことで、審査等の業務を効率化するAI 申請審査支援システムの開発を行うというものです。
固定資産税における航空写真AI解析
固定資産税事務において、2時期の航空写真等のインプットデータから、家屋の経年変化をAIが自動で識別することで、課税客体把握事務の業務効率化を目指すものです。戸田市ではこの固定資産税における航空写真AI解析を業務に活用しています。
ChatGTPに関する調査研究事業
調査研究事業の実施
戸田市では、自然言語型の生成AIであるChatGPTを活用し、自治体の業務において自動化・効率化が可能な領域を洗い出し、その改善策を提案するとともに、リスク・危険性を把握し、安全に利用する方法を検証することで、自治体における業務改革の促進に寄与することを目的として、庁内に調査研究チームを設置し、外部アドバイザーの支援も受けながら「ChatGPTに関する調査研究事業」を実施いたしました。
第1回調査研究会 令和5年5月15日(月曜)
・調査研究会の趣旨
・ChatGPTの概要説明
・基調講演「ChatGPTの基礎」
・今後の進め方
第2回調査研究会 令和5年6月15日(木曜)
・「課題解決のためのChatGPT」ワークショップ
・次回ハッカソンについて
第3回調査研究会 令和5年7月1日(土曜)
・ChatGPTを活用したハッカソン
第4回研究会 令和5年8月21日(月曜)
・「自治体におけるChatGPT活用ガイド」骨子の説明
・ChatGPTの先進事例~伊藤忠テクノソリューションズ 渥美氏
第5回研究会 令和5年9月21日(木曜)
・「自治体におけるChatGPT等の生成AI活用ガイド」(案)の説明
なお、第4回研究会は、河野デジタル大臣が視察されました。
ChatGPTを活用したハッカソン
概要
「今話題のChatGPTは何ができるか考えよう!」をテーマにChatGPTを使って、面白くて有用なアイデアやプログラムを作るイベントを開催しました。参加者は、チームを組んで、ChatGPTを活用したサービスやアプリケーションを考えて実装しました。
日時:令和5年7月1日 10:00から17:00
場所:戸田市役所大会議室
参加者:戸田市職員ChatGTP調査研究チーム
シビックテック市民(CodeforTODA、コード・フォー・草加、シビックテックさいたま)
一般参加(チーム旭市)
協力企業(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、株式会社アイネス総合研究所)
主催:戸田市
後援:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、株式会社アイネス総合研究所
優秀作品
市長賞コード・フォー・草加「VoxPersona」
音声認識(Siri)と音声出力(Vocebox)により、背景知識、人格のプロンプトを追加し、ChatGTPが個性を持った人間が応答するような音声チャットを構築した。
DXアドバイザー賞 戸田市調査研究チームB「市役所情報バズっちゃえプロジェクト」
ChatGTPに様々な指令を与え、プレス資料をより相手の心に響く、資料文章及びテンプレートを作成した。
デジタル戦略室長賞 株式会社アイネス総合研究所「アンサーX」
市民からのお問い合わせに対してChatGTPが回答例の作成。またその内容が事件・事故に関わるかChatGTPが判定。
自治体におけるChatGPT等の生成AI活用ガイド
本調査研究事業の成果は、戸田市だけでなく、他の行政機関においても応用可能な知見となることが期待されるため、調査研究の成果物として「自治体におけるChatGPT等の生成AI活用ガイド」を作成し、公表いたします。
自治体におけるChatGPT等の生成AI活用ガイドの概要説明動画
自治体におけるChatGPT等の生成AI活用ガイドの概要編 [PDFファイル/1.48MB]
自治体におけるChatGPT等の生成AI活用ガイド(本編) [PDFファイル/2.82MB]
自治体におけるChatGPT等の生成AI活用ガイド(事例・資料編) [PDFファイル/12.96MB]
資料編別冊「戸田市の教育における生成AIの利用に関するガイドライン」 [PDFファイル/1.95MB]
Word版
自治体におけるChatGPT等の生成AI活用ガイド(本編) [Wordファイル/5.04MB]
戸田市の教育における生成AIの利用に関するガイドライン [Wordファイル/608KB]
生成AIを活用した市民向け応答サービスの実証の実施
戸田市では、生成AIなどの最新の技術の調査研究に積極的に取り組んでおり、この度、下記のとおり「生成AIを活用した市民向け応答サービスの実証」を実施いたします。
これは、生成AIを活用し、AIチャットボットとOpenAI音声認識を組み合わせた新たな市民向け応答サービスを構築することにより、市民の問い合わせ対応のスピードアップとサービスの向上、そして行政側の業務効率化を目指すものです。
実施期間:2023年12月から2024年1月末まで