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ダニ媒介感染症に注意しましょう

掲載日:2021年10月5日更新

エゾウイルス感染症について

エゾウイルス感染症とは

エゾウイルスは、2020年1月北海道において、マダニと推定される虫による刺咬後に発熱と下肢痛を主訴に受診した患者から検出された新規のオルソナイルウイルスです。以下の調査研究においても、エゾウイルスは、北海道における不明熱性患者症例に対する遡及調査(2014年~2020年)等により、合計7例の患者の検体から当該ウイルスが検出されたことが報告されています。

エゾウイルスについては、他のダニ媒介感染症と同様にマダニに咬まれないようにする予防措置が重要です。エゾウイルスの疫学情報や臨床症状等の詳細については不明な点が多いため、厚生労働省においては、引き続き、調査研究等を通じてその知見を集積するとともに、随時情報提供することとしています。

国立感染症研究所:「北海道における新規オルソナイロウイルス(エゾウイルス:Yezo virus)によるマダニ媒介性発熱性疾患の発見」, IASR Vol. 41 p11-13: 2020年1月号

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは

マダニが媒介するSFTSウイルスに感染することによって引き起こされる病気です。

国内では2013年1月に初めて患者が確認された以降、年間数十名の患者が報告されています。
また、過去にさかのぼって調査した結果、2005年から2012年までの間にさらに10名の方が重症熱性血小板減少症候群にかかっていたことが確認されました。
埼玉県では、患者は発生していません。

多くの場合、SFTSウイルスを保有しているマダニに咬まれることによって感染します。
また、発症したイヌ・ネコの体液等から感染する可能性もあります。潜伏期間は6日から2週間と言われています。

症状としては、原因不明の発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が中心です。時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸不全症状、出血症状(歯肉出血、紫斑、下血)が出現します。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスの国内分布

重症熱性血小板減少症候群の患者は、西日本を中心に発生していますが、これまでに患者が報告された地域だけではなく、患者が報告されていない地域においても、SFTSウイルスを保有したマダニが見つかっています。

そのため、SFTS患者の発生が確認されていない地域でも注意が必要です。

予防のために

マダニに咬まれないようにすることが重要です。

これは、重症熱性血小板減少症候群だけではなく、国内で毎年多くの報告例がある、つつが虫病や日本紅斑熱など、ダニが媒介する他の疾患の予防のためにも有効です。

注意点

特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに咬まれる危険性が高まるため、次のポイントに注意しましょう。

  • 草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、肌の露出を少なくする。例えば、長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋、首にタオルを巻くなどする。
  • 服は、明るい色のものを選ぶ(マダニを目視で確認しやすい)。
  • DEET(ディート)という成分を含む虫除け剤の中には服の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があると言われている。
  • 屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認する。特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)など。

現在のところSFTSウイルスに対して有効なワクチンはありません。

マダニに咬まれたときは

マダニ類の多くは、ヒトや動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から、長いものは10日間以上)吸血しますが、咬まれたことに気がつかない場合も多いと言われています。

吸血中のマダニに気が付いた時、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりする恐れがあるので、医療機関(皮膚科)で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらってください。

また、マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けてください。

関連リンク

厚生労働省のホームページ「ダニ媒介感染症」はこちら

厚生労働省のホームページ「マダニ対策、今できること」についてはこちら

厚生労働省のホームページ「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について」はこちら

国立感染症研究所のホームページ「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」はこちら

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