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めるまが90(2018年11月12日配信)

掲載日:2019年1月29日更新

~今月の目次~
(1)政策形成アドバイザーの徒然
(2)戸田市政策研究所の活動紹介
(3)戸田のここに注目!
(4)戸田ゼミの取り組み

(1)政策形成アドバイザーの徒然

公民連携は「民」もしっかり考える

各自治体のホームページから公民連携の定義を拾ってみます。茅ヶ崎市(神奈川県)は「公民連携(Public Private Partnership)とは、市と民間が相互に連携して市民サービスを提供することです。本市においては、市民サービスの全部または一部を民間団体や民間事業者に委ねることにとどまらず、民間団体、民間事業者行政が適切な役割分担に基づいて公共領域を創造し、市民サービスの質・量の充実を図っていくことを言います」とあります。
次いで神戸市は「PPP(公民連携)とは、Public-Private Partnershipの頭文字で、行政と民間事業者が協働で住民サービスの向上や事業効率のアップ、地域経済の活性化などに取り組むことを言います。具体的には、PFI事業をはじめ、指定管理者制度、公設民営、包括的民間委託、自治体業務のアウトソーシング、ネーミングライツ、定期借地活用など、民間の知恵・アイデア、資金や技術、ノウハウを取り入れる様々な手法があります」としています。
日光市(栃木県)は「PPP(公民連携)とは、Public Private Partnershipの略で、公民(行政と民間)が連携・協働により、公共サービスの提供を行うことであり、これまで、行政が行ってきた分野に、民間の知恵やアイデア、資金や技術、ノウハウを活用することで、公共サービスの向上や業務の効率化、地域経済ならびに地域活動の活性化などを目指すものです」と記しています。その他の自治体も、ここで紹介したような類似の定義となっています。
自治体が規定する公民連携の定義を確認して、気になったことがあります。それは公民連携の目的として「事業効率のアップ」や「地域経済の活性化」等という自治体側のメリットしか書かれていないということです。公民連携の「公」ばかりのメリットが強調され、相手側の「民」にとってのメリットがほとんどありません。これは自治体からの一方通行的な公民連携と言えます。もう少し「民」のメリットを考えた公民連携が必要ではないでしょうか。

(政策形成アドバイザー 牧瀬 稔)

(2)戸田市政策研究所の活動紹介

住民主体のまちづくりに関する調査研究

戸田市政策研究所では、昨年度と今年度において、日本都市センターと「住民主体のまちづくりに関する調査研究」を行っています。この研究では、本市をフィールドとして、住民が中心となってまちの魅力を向上・創出するための共同研究を行っております。
研究の実施にあたって、昨年度から2カ年にわたり「住民がつくるおしゃれな研究会」(座長:卯月盛夫早稲田大学教授)を設置し、研究を進めています。10月24日に開催された第8回研究会では、今年度末で研究が終了することに伴い、成果物として報告書の作成を予定しており、内容についての議論を進めました。今回はその議論の一部として、大都市近郊都市のまちづくりの変遷を紹介します。
これまで、大都市近郊に位置する都市のまちづくりは、住宅に特化したいわゆるベッドタウンが多い傾向が見られました。そういったまちの景観・空間は、中小の団地やマンションといった似たり寄ったりの景観となりがちで、個性の乏しい空間の多い時代でした。また、駅前の広場に目を移しても、チェーン店のファミリーレストランと学習塾が軒を連ねており、それらは子どもが多いベッドタウンの特徴として珍しくない景観でした。そのような景観が全てとは言えませんが、なかなか地域に愛着や誇りを感じられない市民がいたというのが、大都市近郊都市のまちづくりでした。
そうした中、従来の直接的なコミュニケーションだけでなく、SNSやインターネットを活用した新たな形の市民のネットワークが出始めています。こうした新たな市民ネットワークは、若い方々が多く住んでいるところでよく見られ、自ら参加して行動に移すという点が今までと異なっています。自治体の財政がひっ迫している中で、新たな市民参加や地域コミュニティ形成への期待は高まっているのではないでしょうか。
以上のような議論を進め、報告書にまとめていく予定です。そのほか、戸田市版おしゃれの定義や自治体の発信力の強化など、研究のテーマである「おしゃれ」「シビックプライド」「住民参加」に基づいた論考も掲載されますので、年度末に発行予定の報告書を楽しみにお待ちください。

(研究員 千葉 尚樹)

(3)戸田のここに注目!

セサミワークショップ・戸田市連携協定調印式&キックオフイベント

戸田市では、セサミストリートのキャラクターとコンテンツを使用し、学校教科における学力の向上だけではなく、子どもたちの社会性や情緒的行動、生涯学習における基礎的な資質の育成を目標とした「セサミストリートカリキュラム」を実施しています。

「セサミストリートカリキュラム」とは
「Whole Child(知的発達から情緒的発達、社会性の発達まで、子ども一人の成長を全体的に支援する)」という米NPO法人セサミワークショップの教育的アプローチに、金融教育プログラムを加えたカリキュラムです。
セサミストリートのキャラクター「エルモ」とともにイベントを開催しました
戸田市とセサミワークショップは連携協定調印式を行い、そのキックオフイベントが開催されました。第1部では、イタリアからバリトン歌手(オマール・カマタさん)、ピアニスト(セルジオ・バイエッタさん)、東京フィルハーモニー交響楽団(松田 亜有子さん)をお迎えし、新曽小学校の6年生110名がワークショップに参加しました。二人のアーティストと互いの言語で同じ歌を歌うことで、児童は、言葉が異なっても心が通い合うことなどを学びました。
戸田市&セサミワークショップ調印式
第2部では、戸田市長、教育長、セサミワークショップ代表が登壇し、今後も緊密に連携しセサミストリートカリキュラムを行うべく連携協定調印式が行われました。

(政策秘書室 佐竹 菜々子)

(4)戸田ゼミの取り組み

政策研究所のめるまがは2010年5月から配信を開始し、今回で90回目となります。この中で戸田ゼミの取り組みに関しては、2011年5月から配信テーマの一つに位置づけ、今回まで継続して情報を発信することができております。これは、自主勉強会(研究会)という位置づけでありながら職員の議論や調査・研究で完結することなく、変化し続けてきた結果ではないかと考えております。
過去のめるまがを振り返ってみると、これまで戸田ゼミでは様々な内容にチャレンジしてきたことが分かります。ゼミ開始当時では、「図書輪読」の回を多く設定し、ゼミ参加者が共通の図書を読み、それを1ペーパーにまとめて発表、その後意見交換する内容が多くありました。ここでは、図書から知識をインプットし、それを振り返ること(アウトプット)によって、知識から知恵へと学びの度合い発展させてきたところです。
また、数年前の傾向としては、ゼミ参加者で共通の調査・研究テーマを設定し、そのテーマに沿った事業をチームで考え、発表するというゴールを目指した取り組みを進めてきました。ここでは、戸田市全体の状況を把握することで、担当業務以外の取り組みを必死に考え、物事を広い視点から捉えることができるように意識してきました。
最近の傾向としては、「外部からの学び」としてゲストスピーカーをお招きすることが多く、行政の枠を超えた学びを進めております。時代の流れは、年々変化のスピードが加速しており、外部との連携を進めながら業務に取り組んでいくことが求められます。今後も、外部からの情報を積極的に取り入れることで、現状に満足しない幅広い可能性を追い求めていきたいと考えております。
次回の戸田ゼミは、開始から90回目となります。今後も、めるまが同様に継続し、その時代に合わせた戸田ゼミへと変貌を遂げていきたいと考えております。

(主任研究員 長谷川 昌之)

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