戸田市ハザードブック
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1想定にとらわれない最善をつくす災害は想定どおりになる保証はありません。相手は自然で、想定以上の被害をもたらすことも十分あり得ることを理解しましょう。2率先して避難、対応3洪水と地震では、命を守る行動が異なりますが、どちらも、命を守るためには事前の対応が重要です。そして、災害が発生した際は、そのときできる最善の行動をとることを心掛けてください。いざというときでも、人はなかなか行動できません。誰かが率先して行動することで、みんながその行動についてきます。その行動が、自分や家族、地域の人の命を守ることにつながります。これだけはおさえてほしいポイント洪水、地震が起こったら“どうなる”かをみてみましょう洪水、地震が起こったら“どうする”かをみてみましょう洪水、地震が起こったら“どうする”かに加え、地域での取組をみてみましょう平成30年7月豪雨、令和元年東日本台風、令和2年7月豪雨など、近年、毎年のように日本各地で気象災害が発生し、多くの方が命を落としています。大雨などの気象災害でも、東日本大震災での津波と同様に、自然災害は私たちの想定に収まることなく、猛威を振るっています。そんな中、令和元年末からの新型コロナウイルス感染症の流行は、改めて“命の守り方”を再認識させられました。まず、“マスクをする”、“手を洗う”、“3密を避ける”という“あなたの対応・行動”のみが、感染症からあなたの“命を守る”唯一の方法であること。そして、あなたが感染した場合、家族や学校、職場の人も危険にさらすことになり、“あなたの対応・行動”があなただけでなく、家族や大切な人を守ることにもつながっていること。これは自然災害の“命の守り方”でも同じです。まずは、各自で事前に必要な対応を確認し備えておくこと、そして、避難が必要となったら早めに避難を決断・判断するという“あなたの対応・行動”が、自然災害からあなただけでなく、家族や大切な人の命を守る唯一の手段です。自然災害は、数十年、数百年、ときには東日本大震災のように千年に一度というスケールの中で発生します。しかし、それは次に戸田市で起こる大雨や地震かもしれません。そのときにあなたが命を守れるかどうか、このハザードブックにはそのエッセンスが詰まっています。まずは、戸田市が災害時に“どうなる”かを知り、その状況下であなたや家族が“どうなる”かをイメージしてみましょう。その上で、“命を守る”ために、あなたが“どうする”かをこのハザードブックで具体的に考えておきましょう。それがあなただけでなく“あなたの家族、大切な人”の命を守る第一歩になるのです。Katada’s eye東京大学大学院情報学環特任教授 片田敏孝10

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